2016年3月27日日曜日

さあ、気ちがいになりなさい (早川書房)

フレドリック・ブラウン著 星新一訳

収録作品…みどりの星へ ぶっそうなやつら おそるべき坊や 電獣ヴァヴェリ ノック ユーディの原理 シリウス・ゼロ 町を求む 帽子の手品 不死鳥への手紙 沈黙と叫び さあ、気ちがいになりなさい

 この作品集の目玉は「星新一訳」でしょう。他の短編集に収録されている作品もあるので、比べてみるのも楽しいかも。フレドリック・ブラウンの作品は元々読み易いし、そして星新一なのでお勧めです。
 私のお気に入りは「みどりの星へ」みどりの星地球へ帰るという望みが彼の望み。「ぶっそうなやつら」。目の前にいる男が脱走犯かもしれない…。いつでも攻撃態勢に入れるよう態勢を整えて…お互いに。こんな二人の間にまんまと脱走犯が…。「沈黙と叫び」音とは何か?男は本当に聞こえないのか?なぜ毎日同じ場所へくるのか?「さあ、気ちがいになりなさい」表題作。自分を偏執狂だと思っていたら実は…。そして本物へ。狂気とと正気とは…。
 軽く読み易いのですが、中々奥の深い作品ばかりです。