2016年6月29日水曜日

遊びと人間 (講談社学術文庫)

ロジェ・カイヨウ著 多田道太郎・塚崎幹夫訳
 (カバー裏より抜粋) 遊びのすべてに通じる不変の性質として競争・運・模擬・眩暈を提示し、これを基点に文化の発達を考察した。遊びの純粋な像を描き出した遊戯論の名著。

  アゴン(競技)、アレア(賭け)、ミミクリ(模倣)、イリンクス(渦巻き←肉体的な錯乱・混乱)という遊びの要素から、色々な視点を導きだしていく…遊び とはこんなにも学問だったのか!と考えさせられました。遊ぶほうはただ楽しければOKですが、それを著者は学問として、社会学その他様々な視点から捉えて います。うーん、奥が深い…。

 今の時代の遊び…過去と違ってきているものは何かあるのかな。TVゲーム系(電子頭脳というか)も多少触れていたような。著者が「ホイジンガ」の著作と自己の考察をうまく交差させて著書を書いているように、誰か「カイヨウ」の考察から今の時代の新たな遊び論を
 導いてほしいな。

 内容は、私程度でも何とか理解できます。遊び論の古典として、興味のある方はご一読を。

【広告】団扇の画 柴田 宵曲 

2016年6月11日土曜日

CHILDHOOD'S END -幼年期の終り- (TVドラマ版)

 AXNで「CHILDHOOD'S END-幼年期の終わり」が放映開始され5話目まで観ました。
原作は大御所アーサー・C・クラーク、「幼年期の終わり」は大好きな小説です。クセがあると言えばあるので万人にお勧めというわけにはいきませんが。興味のある方はご一読を。で、ドラマ版ですが…とにかく1話目から飛ばしてるなと。ドラマのCMでいきなりネタバレ??かなりの重要人物カレルレンの正体を…。ドラマは、いきなりラストシーンから?!あ、小説版もですが黒人の俳優をあてているのは、人間の祖先がアフリカで発生したことと掛けているのかな。宇宙船の登場シーンはワクワクしました。 あと人間ドラマがかなり追加されています。ドラマだから仕方ないか。で、かなりパニックが起こっています。実際こういう時どうなるのだろう。私はこんなに はならないとか思ったけど、うーん。

 で、観続けていくうちに…タイトルとちょっとストーリー借りました…なドラマだと気付きました。なんというかこの小説をそのままドラマにするのは凄く難しいとは思います。人間ドラマの追加は仕方ありません、が。陳腐。いっぱい腹の立つ設定変更もあります。ドラマはドラマとして観るしかないのでしょうが、このドラマでクラークの「幼年期の終わり」を読んでいない人につまらない作品と思われてしまうのは悔しい。

 でも悔しいので最後まで観ます。