2014年12月29日月曜日

古代ローマ人の24時間 (河出文庫)

アルベルト・アンジェラ著 関口英子訳
(カバー裏より抜粋) さあ、2000年前のローマ帝国の首都に住んでみよう。

 トラヤヌス帝時代のローマ人の生活をタイムスケジュールにて追って行く。朝起きてから眠りに就くまで、ローマ人はどのように生活をしていたのだろうか。そういう著作は数多いけれど、この著作のように時間に合わせて生活を追っているものは読んだことが無い。もちろん金持ちと貧乏人では違いも大きいだろうけど、作品の中である程度拾い上げてある。金持ちは邸宅に住むけれど、貧乏人が住むのは九龍城砦」みたいなアパート。うーん格差社会。しかも現代とは違って上階ほど家賃が安い。理由は?読んでみてください。公衆浴場は混浴。女性は意外にもこの頃から体を鍛えていた!!金持ちの食事風景は潔癖性の人は悶絶します、確実に。私も無理…。いわゆるゴミ屋敷の住人なら大丈夫かも。とにかく読みやすくて楽しめます。テルマエロマエなどを読んだり観たりしてローマ人に興味を持った人にもお勧めです。

2014年12月13日土曜日

美と宗教の発見 (ちくま学芸文庫)

梅原猛著
(カバー裏より抜粋)本書は「梅原日本学」として今や山容を現すに至った著者全業績の「原マグマ」とも言うべき処女論文集。

 おおー大物に噛み付いている。和辻哲郎氏の著作は好きで読んでいたけど、なるほど、こういう見方もできるんだ。日本文化論とか難しいことはわかりませんが、著者が当時語られていた日本に対しての不安や不満、疑問がよく理解できます。この著作自体はかなり古いものですが、今現在はどうなっているのでしょうか。しかし古今和歌集ってそんなに貶められていたんだ。理解不能。
 あと某宗教団体にも噛み付いていらっしゃいます。度胸あるなー!!

2014年12月6日土曜日

今日の積ん読

古代文明と気候大変動 ブライアン・フェイガン 河出文庫
古代ローマ人の24時間 アルベルト・アンジェラ 河出文庫
戦争における「人殺し」の心理学 デーブ・グロスマン ちくま学芸文庫
冷たい方程式 トム・ゴドウィン他 ハヤカワ文庫

 「 チチカカコ 5社編集長が本気で推す『 これが教養だ! 』フェア 」を観て購入。歴史の学術系は好き。他にも買う予定あり。「冷たい方程式」は本屋さんで衝動買い。貧乏生活だけど、本だけはできるだけケチりたくはないです。外を旅行したい衝動はたまにあるけど、でも本の世界の旅行の方が魅力的です。私にはです、もちろん。どこかのホテルで本を大量に持っていって籠って読書三昧、時々温泉、昼寝、食事なら最高なのですが。
 しかし本当に本は高くなりました…。実は事情があり大量に本を処分しました。今も心が痛む…。後悔しています。だから高くてもこれは欲しいと思ったら買います。以前よりも十分に吟味して。本当は本屋さんで内容確認できるといいのですが、そうもいかないのが辛いところ。冬は出かける気になれないし、雪見読書といきたいところです。

冷たい方程式

 トム・ゴドウィン他著 伊藤典夫編・訳
(カバー裏より抜粋) ただ一人の乗員を目的地に届ける片道分の燃料しか積んでいない緊急発進艇に密航者がいたら、パイロットがすべきことはただひとつー船外遺棄だ!

 表題作は有名作品。以前に何度か読んでいます。「無知」について…許されるのか、一人の命か全員の命か等々、深淵なテーマを秘めていることは重々承知で、今回改めて思ったことは「若い女の子だから迷うのかよ…」でした。命の重さは野郎も若い女も平等ですよねー。「みにくい妹」どこかで読んだ気もするのですが、こういうお話は大好き。こういう女いるよねーみたいな。ただ現実だとシンデレラタイプは頭も良いのですよ。「ハウ=2」は裁判のところでアシモフの作品アンドリューだったっけ、思い出しました。筋もタイプも全然違いますが、こういう万能ロボットのお話は好きですね。面白かったです。他も良作ぞろいで楽しめました。買って損のない作品集だと思います。