2018年1月16日火曜日

紙の動物園 (ハヤカワ文庫)

ケン・リュウ著 古沢嘉通訳
 (カバー裏より抜粋)魔法のような母さんの折り紙だけがずっと僕の友達だった……。

 表題作「紙の動物園」泣けるー!!魔法のような折り紙。命を吹き込まれた折り紙。母親の愛情のこもった折り紙。母を理解できなかった息子。仕方ない部分もあるけれど、それでももう少し…と思ってしまった。拗れてしまった感情は難しい。
 「月へ」主人公の成長物語??重い。主人公が家政婦にした事、初めて担当する事案、絡み合って…。結局何もできない。
 「結縄」…これは日本の農業にもあるある話。種。例えばイモ。昔は作った作物からの種芋で次の作物を作ったけれど、今は作れない…というか、できのよくないイモしか作れません。種芋は種芋として買わないと…。これは実際起こった、起こっている話でしょうね。
 他、中国・台湾の絡んだ…正直重い話が多い。そういうのが好きでない人は避けたほうがいいです。重い作品が苦手な私には向かないです。ただ、作品としては素晴らしいと思います。これは本当です。

2018年1月9日火曜日

明日は舞踏会 (中公文庫)

鹿島茂著
(カバー裏より抜粋) フロベール、バルザックなどの作品を題材に当時の女性たちの夢と現実を鮮やかに活写。

 女の子の憧れの世界ですよ!!舞踏会!!王子様!!その華やかな世界の舞台裏は?…寄宿舎で生涯を過ごす貴族女性は多かったのでは?どうなのでしょうね。既婚の貴族女性が多産とは思えませんし、死産・夭折も多かったでしょう。生き残って舞踏会に立った勝ち組女性の人生を時代背景とともに軽い感じで紹介されています。 
 主人公は二人。勝ち組街道まっしぐら、母親は社交界の女王であるルイーズ。その親友のルネは政略結婚で年寄りの旦那と地味ながら堅実な生活。その理由や貴族女性の現実。どうしても華やかなルイーズの生活が中心となります。華やかなルイーズの生活を手紙で読むルネ。私なら無理。 
 読み易くて軽く楽しめる内容です。フロベール、バルザックは読んだ事はありませんが(ちょっと苦手分野)、読んだ気にさせてくれます。

 そしてこの本の何よりの魅力は挿絵です。文庫ではなくて書籍で買ったほうが良い著作かだと思います。どうしても舞踏会、お姫様ドレスというとディズニーのシンデレラ、白雪目のイメージが強いのですが、実際は意外と靴がしっかりみえているタイプもあります。そして、ヘアスタイルの多様な事。ドレスより頭のほうがスゴい。挿絵だけでも十分楽しめると思います。お姫様好きな方はぜひ。

2018年1月5日金曜日

クレオパトラ (1986 日本)

手塚治虫・山本瑛一監督
(カバー裏より抜粋) 人間が宇宙に乗り出している21世紀、パサトリネ星の住人が「クレオパトラ計画」企んだいる事が判明。その計画の真相を探るため。3人の未来人の精神が、クレオパトラが生きていた紀元前50年のエジプトに転送された。

 クレオパトラのパロディアニメです。若い人にはキャラデザ等古くさく感じるかもしれません。シーザーが宇宙戦艦ヤマトのガミラスにみえる…。
 内容は基本クレオパトラの伝説というか一般に知られている内容に沿って改変しています。エロ要素が強い?と期待されている方、そういう描写はありますが大した事はありません。あとパカボンパパ、アッコちゃん、カムイもいたような…古い有名アニメキャラがチラホラ。
 アニメの始めで、黒人の扱いについての長い話がツラツラと流れます。こういうのいい加減鬱陶しい。5分くらい流れていたような。そしてようやくアニメです。基本クレオパトラは悲劇の主人公。乳母が黒幕です。クレオパトラを整形させて、色仕掛けができるように仕込んで…と。その間にパロ要素や架空の人物のドラマやらと楽しませてくれます。私は割と好きなのですが、ストーリーとしての盛り上がりが今一つなので好き嫌いが出ると思います。あとオチがなー。
 手塚治虫氏のファンなら買いかもしれません。

2018年1月1日月曜日

バイオハザードTHE FINAL (2016 アメリカ)

ポール・W・S・アンダーソン監督
(カバー裏より抜粋) 人工知能レッドクイーンとの戦いに破れ、瓦礫の下でひとり目を覚ましたアリス。そんな彼女の前に廃墟のコンピューターを通じてレッドクイーンが現れ、48時間以内に人類は滅びること、そしてそれを食い止める方法を告げる。

 ついにファイナル!!酷評もありますが、私は結構好きで観てきました。何よりも強いアリスが好き。アクションが好きです。お祭り映画として十分に楽しめました。
 今回はアクションが続いて観ていて楽しいです。もちろんストーリーに必要な情報はありますし、人間関係もありますが、結構抑えられてる印象でした。グロも昨今の作品よりは抑えめです。だからグロ耐性のない私でも楽しめました。酷評もありますし、お勧めできる映画というわけではありませんが、私には大好きな映画シリーズです。

 個人的バイオハザード1〜ファイナルまでぶっ通しやりたいなー。