2014年2月24日月曜日

今日の積ん読

バベットの晩餐会 イサク・ディーネセン ちくま文庫
お菓子の髑髏 レイ・ブラッドベリ ちくま文庫
時は乱れて フィリップ・K・ディック ハヤカワ文庫
ルネサンス 経験の条件 岡崎乾二郎 文春学藝ライブラリー
一枚の絵から 日本編・海外編 高畑勲 岩波書店
遊星よりの物体X クリスチャン・ナイビー監督

 久しぶりに本を買ったー!!他にまたまたぬりえの本。「ロージー・フローのぬりえ」可愛い。「秘密の花園」これは細かい。色鉛筆かな。ロージーはクレヨンもよさそう。画材はいい。見ているだけで楽しい。最近は田舎でも、そこそこのものは手に入るようになったけど、やはり都市部の大手の画材屋さんには全然かなわない。最近は出かけるのが億劫になってるけど、ゆっくり見に行きたいな。

読んでない本について堂々と語る方法 (筑摩書房)

ピエール・バイヤール著 大浦康介訳

 タイトルだけ読むと、読んでいない本を読んだふりしてみせるかというハウツー本のように思える。そういう側面もないとはいえないし、ハウツー本かなといえばそうかも。何がいいたいのやら。本を読むということを再考するための本かな。本を本当に読んでいるのか?読むという行為の意味と価値。本を読まねばならない状態、状況での自分自身への脅迫。難しくない程度に考えることを要求され、また、「わー私もあるある!!」状態になる本です。書かれていることは、本だけではない日常にもあてはまるのです。

2014年2月21日金曜日

過去カラ来タ未来 (パーソナルメディア)

アイザック・アシモフ著 監修:石ノ森章太郎

 無名のイラストレータージャン・マルク・コテのカード作品を、アイザック・アシモフが解説している体裁をとったイラスト集。日本版のタイトルが中々良い。序章でアイザック・アシモフが "楽しい空想を描いたイラストレーターを大いに讃えようではないか" と述べているが、本文ではひたすら突っ込みまくりである。ちょっとイラストレーターが気の毒になってしまう。でも、それがアシモフの愛なのだろう。ま、ちょっとプロペラが回ってなくても、空中で停まっていても、水中でドレスを着こなしていてもいいじゃないか。あとp59の "ピルのディナー" (避妊薬ではなくサプリメント全般のこと) に関しては、行き過ぎたダイエットしている人はこの食事やっているのでは??という気がする。p65の "勉強詰め込み機" は昔懐かしい睡眠学習を思い出してしまった。こういうイラスト集は眺めるのが楽しくて仕方ない。

2014年2月13日木曜日

痴愚神礼讃 ラテン語原典訳 (中公文庫)

エラスムス著 沓掛良彦訳
(カバー裏より抜粋)ルネサンス期の大知識人エラスムスが、友人トマス・モアに捧げた驚天動地の戯文。

 説明には「驚天動地の戯文」とあるけれど、あくまで時代背景から考えてということで。現代なら大したことはないけど、キリスト教全盛期(なのかな) にこれを書くのは中々凄い。いくらパロディっぽくみせていても。現代人の私としての感想は「にんげんだもの みつお」って感じかな。後半はちょっと飽きがきてしまった。解説読んでから読む方がいいかもしれない。

2014年2月11日火曜日

師匠シリーズ「師事」 (双葉社)

 ネットのオカルト系で有名なシリーズ。ついに単行本化。これ、日本文学でいいのか??と自問。もっと分類多くすれば良かった。過去の直すの面倒だし…。でも、ライトノベルとSFを増やそう。
 内容は、著者で主人公のウニ氏が体験、又聞いたオカルトのお話。私の好きなのは「貯水池」。理由は大好きな加奈子さんが登場しているから。あと「将棋」がよかった。「田舎」は弓矢は何処からきたの?とか色々疑問が…。ファンブックみたいなところがあるから、初見で購入されると意味不明な作品かもしれない。ネットで「師匠シリーズ」で検索すると、過去にネットに投稿された作品が読めるので、気になっている方はそちらを読んでみて、楽しめそうなら購入してみるといいと思う。私は師匠シリーズの朗読サイトで嵌ってしまった。上手な人が読むと、本当に楽しめるのよー。

2014年2月7日金曜日

ファウンデーション 銀河帝国興亡史1〜3 (ハヤカワ文庫)

アイザック・アシモフ著 岡部宏之訳
(カバー裏より抜粋)第一銀河帝国は、何世紀にもわたってすこしずつ、だが確実に荒廃と崩壊をつづけていた。しかし、その事実を完全に理解している人間は、帝国の生んだ対語の天才科学者ーハリ・セルダンただ一人であった。

 1〜3まで読んだ。各巻ごとに主人公も時代も流れていく。前知識が全くなかったので、あららだった。戦闘シーンなどは皆無…といってはいいすぎだけど、ほとんどない。だいたいが会話で進んでいく。そのやりとりの面白さがキモなのかな。正直に言います。私はアシモフの作品は好きなものが多いです。でもこれはちょっと合わなかった。人気があるのは理解できるし、素晴らしい作品なのですが…好みの問題かな。でも3は好きかな。アーカディアの行動力が好きだ。

夜明けのロボット 上・下 (ハヤカワ文庫)

アイザック・アシモフ著 小尾芙佐訳
(カバー裏より抜粋) 惑星オーロラで、ベイリはジスカルドとダニールというふたりのロボットとともにロボット破壊事件に取り組むが、捜査は難航をきわめる。

 アシモフのロボットシリーズ。人間の弱点ー外見で判断するーそれを間違いとするか、そうでもないとするか、難しいところ。実際この作品もそこがポイントとなっている。人間に近い外見を持つ存在は、近ければ近いほど優れていると考えてしまう。ロボットアニメも (昨今のアニメについてはよくしらないけど) 人間型は多いと思う。序盤・中盤といろいろ起こるのだが、やっぱり最後が見所。裁判からベイリの推理した真実。中盤だらけても、最後が面白いので、頑張って読んで下さい。

変数人間 (ハヤカワ文庫)

フィリップ・K・ディック著 大森望訳
(カバー裏より抜粋) すべてが予測可能となったになった未来社会、時の流れを超えてやって来た謎の男コールは、唯一の不確定要素だった。ー中略ー超能力&サスペンス全10篇を収録した傑作選。

 既に別の作品集に収録されている作品も何編かあるけれど気にしない。気に入ったのは「あんな目はごめんだ」。小説の表現をそのまま現実に置き換えたら…という話だけれど、こういうの楽しい。確かにあんな目はごめん被りたい。今ひとつ意味不明だったのは「猫と宇宙船」メクノス人側の考えが…所詮私は地球人。で、表題作の「変数人間」。色々突っ込みどころにはあるにしろ、それを楽しむのが通というもの (何だそれw) 平凡な人間が実は天才とかいう設定が好きなんです、ごめんなさい。

市に虎声あらん (平凡社)

フィリップ・K・ディック著 阿部重夫訳

 核戦争、新興宗教、セックスと暴力、迫りくる黙示録の恐怖、狂気の主人公と主人公に依存する奥さん。この作品はSFではないが、いかにもディックの描く作品と主人公。狂気がすぐ裏側に隠れている。そして、自己破壊に走る。迷惑を受けたのは、思いっきり一般人のファーガンス。あなたのせいじゃないよ、気に病むなよ、と言ってあげたい。主人公は狂気だが、その嫁さんもどうかしている。どうみても狂っていて、子供を危険な目に遭わされ、普通なら逃げ出すし逃げ出していもだれも非難しないだろう、という状況でも側を離れない。とにかく狂っていく過程に引き込まれていく。いや始めから狂っていたのかもしれないけど。