山川三千子著
(カバー裏より抜粋) 明治四十二年、十八歳で宮中に仕えた華族・久世家の長女、三千子の手記。
表紙の写真は著者かと思ったのですが、大正天皇のご生母でした。毎日こういう出立ではないですよね。歩くのも大変そう。この時代に写真に収めるのだから、正装だと思いたい。髪型も全部地毛??ではないですよね。欧米にしても日本にしても女性の正装は大変すぎる。そして、その生活は…。
天皇家が垣間見えるのが、この作品の興味深いところです。いろいろなルール、行事、そして上流社会の闇闇闇。
何を嗅ぎ取るかは読者次第。私は、宮中生活に興味があって購入しました。面白いですよ。陛下ご夫妻の関係、権典侍の存在、人間関係に上下関係。あっさりとした筆致で書いてありますが、きっともっとドロドロだったのだろうと。
日本の上流社会の資料としても面白い存在ですので、興味のある方はぜひ。