2018年4月24日火曜日

ヒトラーの描いた薔薇 (ハヤカワ文庫)

ハーラン・エリスン著 伊藤典夫訳
 (カバー裏より抜粋) アメリカSF界のレジェンドが華麗な技巧を駆使して放つ全13編を収録した日本オリジナル短篇集。

 「ロボット外科医」これは怖い…。ロボットに支配されたというと陳腐だけど、掘り下げが深いし感情を理解することの大切さ。今はやりのAIはどういう方向に向かうのか。「恐怖の夜」差別問題をテーマにした作品。重いテーマなので、気分が悪くなる。「冷たい友達」ストーカーこわーなお話。でも主人公の軽さも怖い。「ヒトラーの描いた薔薇」テーマは「神」かな?人間と変わらない、真実ではなく信じられている事で裁き…あれ、今時の「神」像かな。

 胸糞悪い作品、希望があるようで実はない作品が多いような。現代のSFに用いられるテーマの先駆者といった感じです。何というか重い作品が多いです。