2020年12月1日火曜日

人間達の話 (ハヤカワ文庫)

 柞刈湯葉著
 (カバー裏より抜粋)どんな時代でも、惑星でも、世界線でも、もっともSF的な動物は人間であるのかもしれない……。
 
 表紙カバーが好みだったので買ってしまった…。あまり日本人のSF作家の作品は読まないのですが、ついつい。作風は軽いです。テーマはそこそこ重い感じなのですが、軽く読ませてくれます。誰でも読みやすい印象です。
 
 好みだった作品は「たのしい超監視社会」。北朝鮮のような架空の国イースタシア。そこで上手に楽しく生き抜く若者達。反体制の敵は何でも楽しむ精神だったというお話。こういう軽い風刺なら楽しめます。重いのは私はパスです。

 「記念日」家族とは何か?でもその家族とは岩。「冬の時代」も面白かった。氷河期を生き抜く人類のお話。主人公達の先が明るいとは思えないけど、それでも微妙な明るさというか軽さで終わっている。

 よい短篇集だと思います。ただ、やはり私は日本人の作家の作品は苦手だー。