2016年1月15日金曜日

真っ白な嘘 (創元推理文庫)

フレドリック・ブラウン著 中村保男訳
 (カバー裏より抜粋) ショート・ストーリーを書かせては当代随一の名手の代表的短編集。

 私の好みは「メリー・ゴー・ランド」「世界がおしまいになった夜」「ライリーの死」。もちろん他の作品も傑作。「メリー・ゴー・ランド」は容疑者を救うために被害者=容疑者に仕立て上げようとしたら、実際その通りだったというお話。短篇の推理小説は余分な部分がない、短い分すべてを使って組み立てなければならない。当たり前だけど。よくできているなーと。推理小説が苦手な私にも理解できるストーリーがいい。
「世界がおしまいになった夜」皮肉だー。「ライリーの死」ああー、ちょっと主人公が羨ましい…。私も働きたくないよー。

2016年1月9日土曜日

予期せぬ結末3 ハリウッドの恐怖 (扶桑社ミステリー)

ロバート・ブロック著 植草昌実他訳
 (カバー裏より抜粋) 映画界にひそむ恐怖を描く表題作ほか、ミステリー・SF・ホラーなど各ジャンルの名篇12本を厳選。

 分かり易くて読み易い短編集。面白い。軽い読み物をお望みの方向け。テンポが良いので、軽く感じるのかな。著者は「サイコ」の原作者なんだ。検索してみたけど絶版が多くて残念。

2016年1月8日金曜日

ラヴクラフト全集 別巻上 (創元推理文庫)

H.P.ラヴクラフト著 大瀧啓裕訳
(カバー裏より抜粋) ラヴクラフトの手の入った作品を執筆年代順に別巻二冊に網羅した。

 本屋で「あれ、なぜ私買ってないのだろう」と買ってしまった。1〜7巻は買ったのに。家に帰ってよく見たら、他の作者の作品にラヴクラフトが手を入れたものと…。
 当然ながらラヴクラフトの作品とは違う。ラヴクラフトっぽさはあるけど…。正直今ひとつ。ダラダラ長いだけの作品とか、うまく練られていないなーとか…。面白いと思ったのは「最愛の死者」「灰」かな。下巻は止めておくことにした。

2016年1月5日火曜日

逆行の夏 (ハヤカワ文庫)

ジョン・ヴァーリイ著 浅倉久志・他訳
(カバー裏より抜粋) 怜悧で官能的なヴィジョンがあれる6篇を収録。ヴァーリイの粋を結集したベスト・オブ・ベスト。

  表題作は以前読んだ「汝、コンピューターの夢」に収録されていた作品。同時収録されている作品はどれも傑作。副題の「ジョン・ヴァーリイ傑作選」にふさわしい内容。特に「群像」と「PRESS ENTER」が私の好み。「群像」はユートピア論としても読むことができる。聴覚障害と視覚障害の両方を持つ人々のコミュニティ。彼らは彼らの言語(コミュニケーション)、ルール、道徳を持って存在している。決して排他的ではなくまた受け身でもない。外部からの攻撃に対抗する気概も持っている。すごく面白かったのだけど、ラストが…。私に哲学的素養が足りないので理解できなかった。残念。書いていて、この作品「バービーはなぜ殺される」と土台が同じなんだと気づいた。こちらは読んでいて気分が悪くなってしまったのだけど。同じ顔をした人々のコミュニティでの殺人事件。みんな同じ顔、服装だから犯人が分からないのだ。設定は面白いのだけど、「私」がない世界が気分悪くて受け入れられなかった。「PRESS ENTER」はコンピュータ…ネットワークの殺人事件。登場するコンピュータが懐かしい。電話線のネットかー遅いだろうな…。画面焼けとか久しぶりの言葉。で、この作品犯人が分からず。分からないけどイライラはしない。すごく不気味で、そこがいい。「ブルー・シャンペン」もいい。特にオチが。「もともと彼女のしたことは、おれが許すも許さないもなかったのだ、と」泣ける。
 ジョン・ヴァーリイの短編集「さようなら、ロビンソン・クルーソー〈八世界〉全短編2」が2月に発売されるようで、絶対買いですね。 「さようなら、ロビンソン・クルーソー」はこの作品集にも収録されてます。で、また私の頭を悩ませる、クローンに記憶移植が登場するわけです。記憶移植してもクローンは別個体だと思うのだけれど…。

ミニ・ミステリ傑作選 (創元推理文庫)

エラリー・クイーン編
(カバーより抜粋) 《アメリカのミステリそのもの》エラリー・クイーンが古今東西のショート・ショート・ミステリを集めた珠玉のアンソロジー。

 面白かった。ショート・ショートだけど、オチがしっかりしていて楽しませてもらった。カバーが地味なので、もっとお固い趣向なのかと思ったら、読み易くてよかった。ただ、私はアメリカ人ではないので、オチが理解できない作品もチラホラ。これは仕方ないことだけど。

2016年1月2日土曜日

WORLD'S END (ユニバーサル)

監督 エドガー・ライト
(カバー裏より抜粋) "世界を救うため"、12軒目のパブ"ワールズ・エンド"を目指して、"酔っぱらいたち"の"どうしようもない戦い'が始まる。

 …今回はダメだった。退屈してしまった。ごめんなさい。基本おバカ映画なんだけど、テンポが今ひとつ悪くて…うーんでした。困ったなー。