2016年8月3日水曜日

へびつかい座ホットライン (ハヤカワ文庫)

ジョン・ヴァーリイ著 浅倉久志訳
 (カバー裏より抜粋) 外宇宙からの侵入した謎の物体によって地球を破壊された人類は、水星、金星、月、火星など八つのり植民地で、ふたたび独自の文明を築き上げていた。その発展は、へびつかい座70番星の方向から超タイトビームで送られてくるメッセージなしには不可能だった。

 祝!!増刷。Amazon以外の通販、大手の本屋さんなら新品が手に入ります。このまま、ジョン・ヴァーリイの作品の復刊、増刷続くといいのですが。

 この作品は〈八世界〉シリーズの一つです。設定では、地球はインベーダーに侵略されています。そして地球を取り戻そうとする「トイード」は主人公「リロ」を利用しようとする…が…。クローン、クローン、クローンです。読んでいるうちにコピー元が分からなくなってきます。「リロ」のコピー元は無くなっていますが、他の登場人物のコピー元は、あれあれ状態ww で、この「リロ」がたくさんのクローンと上手に連携して「トイード」追いつめる。その過程で「へびつかい座」の謎が…みたいな。

 正直「へびつかい座」の正体に関しては(正体といっても完全に解き明かされたわけではない) がっかり。盛り上がってきたところに水を注された気分になりました。「トイード」の逃げっぷりとサイコパスっぷりには好感を持ってしまったww 主人公より脇役に魅力を感じる作品です。もう一度読めば印象変わるかな??

 この作品はまで続きそうな雰囲気で終わっています。続きは書かれているのだろうか。〈八世界〉は各作品の主人公、登場人物より世界観に魅力を感じる作品です。もっと〈八世界〉を味わいたいのですけど。

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