2013年1月29日火曜日

最期からニ番目の真実 (創元SF文庫)

フィリップ・K・ディック著 佐藤龍雄訳
(カバー裏より抜粋) 世界を二分して終わりなくつづく核戦争。…略…戦争は10年以上前に終結しており、少数の特権階級の支配する世界ができあがっていたのだ。 

 始めに登場人物の紹介があるのは助かる。名前覚えるの、苦手で困る。で、主要な登場人物は主人公ニコラスとアダムス、ランターノ。他にも確かに登場はしているのだけれど、影が薄い。主要人物のはずなのに影が薄いんだ。正直、主要な登場人物三人も何か影の薄さを感じる。最後あたりの物語が、主人公の目の前ではなく、遠くで起こっているから、余計にそう感じるのだろうか。で、つまらないのか?と云われたら、すごく面白い。次がどうなるのか気になって、先を知りたくて読み続ける。でも、何だか読者が蚊帳の外、みたいな印象なんだ。不思議な作品。