2016年6月29日水曜日

遊びと人間 (講談社学術文庫)

ロジェ・カイヨウ著 多田道太郎・塚崎幹夫訳
 (カバー裏より抜粋) 遊びのすべてに通じる不変の性質として競争・運・模擬・眩暈を提示し、これを基点に文化の発達を考察した。遊びの純粋な像を描き出した遊戯論の名著。

  アゴン(競技)、アレア(賭け)、ミミクリ(模倣)、イリンクス(渦巻き←肉体的な錯乱・混乱)という遊びの要素から、色々な視点を導きだしていく…遊び とはこんなにも学問だったのか!と考えさせられました。遊ぶほうはただ楽しければOKですが、それを著者は学問として、社会学その他様々な視点から捉えて います。うーん、奥が深い…。

 今の時代の遊び…過去と違ってきているものは何かあるのかな。TVゲーム系(電子頭脳というか)も多少触れていたような。著者が「ホイジンガ」の著作と自己の考察をうまく交差させて著書を書いているように、誰か「カイヨウ」の考察から今の時代の新たな遊び論を
 導いてほしいな。

 内容は、私程度でも何とか理解できます。遊び論の古典として、興味のある方はご一読を。

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