2024年1月24日水曜日

ルネッサンス夜話(平凡社ライブラリー)

高階秀爾著
 (カバー裏より抜粋) ルネッサンス美術の繁栄に大きな役割を果たしたメディチ家とはどのくらい金持ちだったのか。当時の人間像を代表する傭兵隊長なるものは、どのくらい球菌を貰い、どのような戦争をしたのか…。
 
 私の大好きな一冊です。ルネッサンスをテーマにしたエッセイ集…みたいな、ちょっと違うかな。
 まずはルネッサンスといえばメディチ家。成り上がってフランス王妃まで輩出した一族。その 一族がどのくらい金持ちだったのか?当時の納税から確認すると意外な事実が。有名なロレンツォが最盛期と思っていましたが、その頃には落ち目だったとか。フィレンツェの特殊な政治形態も面白い。二ヶ月で議員交代とか、長期的な政策とかやりにくくないのか??とか。

 特に興味深いのが市民であったルカ・ランドウィッチという人物の日記。淡々とした視線で時代を見つめる内容が面白そうで。どうしても歴史においては有名人の動向がメインとなり、市民の目線は大きくしか捉えられません。その中のこのような日記はすごく有用です。
 
 他ルネッサンス期のイタリアの戦争とか←正直他のルネッサンスの歴史読んで「戦争ばっかやってる」というイメージだったのですが、実際は…戦闘パレードもどきだったと。
 時代の学者、占い←人相学がなかなかで、有名な絵画も出てきます、そして時代を彩る女性たち… 持参金が興味深い。ルカ・ランドウィッチの日記にも出てきていたのですが、この時代の女性の持参金、そして男性側からの支度金。結婚って今も昔も金が掛かるのね。
 
 他、いろいろと興味深い内容満載です。そして文章が上手いのです。読みやすい。学者先生の本は読みにくいことも多いですから。気楽に読める一冊で、おすすめです。

2024年1月2日火曜日

世界をつくった貿易商人 地中海経済と交易ディアスポラ(ちくま学芸文庫)

フランチェスカ・トリヴェッラート著 玉木俊明訳
(カバー裏より抜粋)  しかしなぜ国家の後ろ盾のない民間商人が世界経済網を構築することができたのか?膨大な史料をもとに気鋭の歴史家がその謎を解き明かす。そして商業組織の歴史をたどり、資本主義の起源に迫る。
 
 ディアスポラの貿易、経済に関する論文集かな?一般向けではありません。一般人の私の感想「ユダヤ人すげー」でした。はい、正直に申告しますと最終章はリタイアしました。
 専門用語だらけです。その筋の人向けです。
 なぜ買った?と言いますと、もう少し柔らかい貿易の歴史の本かな?と思ってしまったのです。これからはもう少し読んでから買います。←本屋で買った。

 でもつまらないというわけではありません。合名会社(会社に対する責任無限というか全部)は面白いなーと。というか私のイメージするユダヤ人に近い。基本は親族で固めて、外部に任せた方がいいことは契約を交わして使う。
 いろいろな国で活動を制限されたり迫害される民族が何かあった時に頼れるのは、外国の付き合いのある親族。親族を基本にしたネットワークが広がるのは当たり前というか、防衛ですよね。

 多分専門家の人には面白いのだと思います。でも一般人は手にとってはいけません。税抜1300円ですよ。他の本買った方がいいと思います。

2023年12月16日土曜日

ペルシャの神話(ちくま学芸文庫)

 岡田恵美子著
(カバー裏より抜粋) ゾロアスター教や古代ペシゃの伝承、そしいまなおイランの人びとがそらんじる叙情詩「王書」をもとに、ペルシャ神話の主要な登場人物・名場面を紹介する。
 
  神話系はいいですよねー。ファンタジーの基礎編みたいな感じで捉えています。←私的にはです。そしてペルシャ、何となくロマンを感じます。

 この著作は入門書。世界観を捉えるための一冊、または興味を持ってもらう為の一冊といった立ち位置のようです。実際厚みは薄い←物理的に。ので、読みやすいと思います。実際、読みやすいです。内容はサラッと書いてあっても、考えてみたらエグいなーみたいな部分も多々。神話系はそういうものなのでしょうが。
 実際、息子三人の首を部屋に飾るとか…どうよ?と思わざるを得なかった。日本人的には「墓に眠らせてやってくれ」と思ってしまいます。
 そういう違いなどを楽しむことも一興と思います。

2023年11月30日木曜日

ギリシア・ローマの文学(講談社学術文庫)

 高津春繁著
(カバー裏より抜粋)  二千年以上読み継がれてきた西洋の古典は、どのような背景から生まれたのか。膨大な作品とともに、歴史上の傑作を時系列で、鮮やかに解説し、その時代精神まで描き出す。
 
 いやー、この本を手に取ってパラパラと見て「おお、ホメロスとかの文学解説!!」←内容的なと思い込んでしまった。違いました。ローマ・ギリシアの時代を追いながら、その時代の文学を、生み出した作家とその背景を描き出すものでした。

 素人が知っているのは有名どころのホメロス、キケロ、セネカ、サッポーとか限られますが、それ以外にも多い!!当たり前と言えば当たり前。今の時代もプロ、セミプロ踏まえて、作家はどれほどの数がいるのやらですから。
 
 知らない作家の知らない作品。時代が時代なので、まともに残ってはいない。本人の作品は無くなって、伝承のみとかも多い。そこから時代を彩り、時代に消えていった作家たちを紹介する内容…かな。最後に年表が付いています。この方面へ進みたい人の入門書みたいな立ち位置の一冊です。
 
 ちょっと読みにくいのが玉に瑕かなー。