2023年1月30日月曜日

失われた者たちの本(創元推理文庫)

 ジョン・コナリー著 田内志文訳 
 (カバー裏より抜粋) 母親を亡くして孤独に苛まれ、本の囁きが聞こえるようになった12歳のデイヴィッドは死んだはずの母の声に導かれて幻の王国に迷い込む。
 
 所謂異世界転移物です。 多感な時期に拗らせたデイヴィッド君が危険な世界に迷い込みます。拗らせる気持ちは分かります。まだ子供です。そしてその父、継母の気持ちも分かります。デイヴィッド君の異母弟に対する感情も。仕方ないよなーって。
 
 そして迷い込んだ世界で命を狙われて…元の世界に戻るため王様を探します。…拗らせながらも父が探していてくれると信じて…そして閑話のように差し込まれる残酷なお伽話。

 そして王様というのが、アレな人で。デイヴィッド君より拗らせすぎた人だった。
 
 うーん、面白かったのですが、私はハッピーエンド至上主義とは言いませんが、こういうお話はハッピーエンドで終わるべきでは??と言いたい。とにかくラストを読んでくれ。ないわー。話の深い部分を読み取れば理解できるとかいうタイプなのか??
 メリバといわれるタイプです。いやメリバではないのか?? ラストが納得いかない物語でした。

2022年12月30日金曜日

鉱物(ちくま学芸文庫)

 堀秀道著
 (カバー裏より抜粋) 石に対する深い愛と学識に裏打ちされ、優しい語り口で紹介される「砂漠のバラ」、「火星の石」「黄鉄鉱」、「ラピスラズリ」は愛好家ならずとも思わず魅了される。「珠玉」のエッセイ。
 
 始めの方にカラー図版があります。後は白黒。これは図版必須ですね。私の頭では説明だけでは石のイメージが浮かばない。
 石というと、宝石としてカットされたもの、道端に転がっているものというイメージしかないのですが、本来発掘される時の石とか、あ、日本の河原で石…名前の聞いたことのある石が取れたことがあるのだと、びっくりする話もあり。昔は山の採掘が開放されていたとか、これもびっくり。 マナーが悪くなって地主が止めたそうです。
 
 私のような全くの一般人でも楽しんで読める内容です。ちょっと文章クセがあるかな。それが気にならなければお勧めです。 

2022年11月1日火曜日

ボルヘス怪奇譚集(河出文庫)

ホルヘ・ルイス・ボルヘス著 柳瀬尚紀訳
 (カバー裏より抜粋)古今東西の書物から選び抜かれた92の短くて途方もない話。
 
 ある物語から、その一部を抜き取ったら、全く違う味わいのある短い短い物語となる。私も大元を読んだことのある作品から抜かれたものもありましたが、イメージさせられるのは元の作品とは別のもの。新しい別の作品となってしまうのです。面白いですよね。あ、ボルヘスの創作もあります。
 
 解説は「眠れない夜に」と題されているのですが(これを読むと眠れなくなるから、どうせなら眠れない夜に)、私は眠りに誘われます。感じ方の違いかな。短い話の連続で感じるままに…で眠れるけど。あまり物事を考えたくない時に読むのが、ちょうど良い感じなのですが、どうでしょうね。

2022年9月27日火曜日

英国王室史話上・下(中公文庫)

森護著
(カバー裏より抜粋) 史実と伝説があやなす王室二千年の人間ドラマ。
 
  まず初めに。正直なところ読み難いです。句読点が多すぎで「え?」と読み直す箇所多数です。
 内容は英国の歴史を知りたい初心者にお勧め。ですが、ヨーク公、 ランカスター公とか有名どころが違う人物で何度も出てきて、わけわからない状態にもなります。こういうのはガチ勢でないと読み解けませんね。素人では苦しい。
 でも、歴史の読み物としては十分楽しめます。ヘンリー8世、リチャード3世、エリザベス1世等有名どころ以外の王侯の話は興味深いです。
 ただ、私は古代から中世が好きなので、近代になるとちょっとつまらなくなってきました。ま、これは個人の趣味の問題ですね。
 紋章の話も挿入されているので、そちらに興味のある方の入門書としても良いのではと思います。
 
  エリザベス女王が亡くなってチャールズ3世が即位されました。 チャールズ王太子といえばダイアナ妃。貴族なのは有名なので知っていましたが、ここまで由緒ある血筋とは…。これを知るだけでも価値のある著書と思います。