タキトゥス著 国原吉之助訳
ティベリウス帝からネロ帝までの治世を語る。歴史小説としても楽しめます。
何というドロドロ。これを読んでいると、奥様御用達昼ドラなんて可愛いものだと思えてしまう。裏切り、復讐、虚偽、告発、なんでもあり。読んでいて、居たたまれないというか気分が悪くなる。でも、それは出来の悪い作品という意味ではなく、気分を悪くさせたりするだけの力量のある作品だということ。ローマがダメになっていく過程をお楽しみ下さい。
ここで描かれているのは、上層部の人間なんだけれど、下層というか一般庶民はどうしていたんだろう。意外とそれなりの生活していたのかな。