H・R・ウェイクフィールド著 鈴木克昌訳
(カバー裏より抜粋) 幽霊屋敷訪問の様子を実況するラジオ番組のリポーターが訪れたのは、30人にも及ぶ自殺者を出したという異様な来歴を秘めた邸宅だった。
表題作「ゴースト・ハント」は知られている作品かな。他の短編集で読んだ記憶有り。ラジオで曰く付きの屋敷を探検するというお話で、ストーリーはアナウンサーの実況のみで進むという形。軽い語り口で進むのだけれど、中々生々しい。これは朗読で聞いてみたい逸品です。収録作はどの作品も好みのタイプでした。特に気に入ったのは「湿ったシーツ」財産を手に入れるための完全犯罪(といっても直接手は下していない、現代で例えると旦那を成人病になる食事をさせて生命保険がっぽりみたいな) でもちゃんと復讐されますが。 「目隠し遊び」真っ暗な屋敷…暗黒に閉じ込められてしまう恐怖…。これぞ『怪奇小説』!!他の作品も読みたい!!残念なのは、著者の作品はこの短編集以外は絶版になっていることです。