ダフネ・デュ・モーリア著 務台夏子訳
(カバー裏より抜粋) 日常を歪める不条理あり、意外な結末あり、天性の語り手である著者の才能が遺憾なく発揮された作品五編を収める粒よりの短編集。
著者の作品で「鳥」が好きだったので、他も面白いかもと思い購入してみた。「十字架の道」が気に入った。登場人物がそれぞれに困難に押しつぶされ、嫌な経験をし、でもそこからまた立ち上がる。ロビン少年(ナビゲーターのような役割?) を除いて。ちなみにロビン少年は実在したら凄く嫌な感じの子供ですww あとエルサレムというと3つの宗教の聖地なので、神聖とはいかなくてもそれなりの雰囲気のところだと思っていたけれど、どうも違うようだ。ま、日本の仏閣、神社も観光地だからそういうものか。「真夜中になる前に」真面目な(嫌な意味で) 教師の転落劇。自分の好奇心で身を滅ぼしていく。主人公が好人物では全然ないので、転落劇がより楽しめるww 「いま見てはいけない」は私は主人公側に近いかな。霊感のある姉妹に妻が傾倒、夫は用心するが妻の精神状態を考えると強く止めることはできない。そして姉妹の警告…。夫さん、気の毒だけど…。