2018年1月16日火曜日

紙の動物園 (ハヤカワ文庫)

ケン・リュウ著 古沢嘉通訳
 (カバー裏より抜粋)魔法のような母さんの折り紙だけがずっと僕の友達だった……。

 表題作「紙の動物園」泣けるー!!魔法のような折り紙。命を吹き込まれた折り紙。母親の愛情のこもった折り紙。母を理解できなかった息子。仕方ない部分もあるけれど、それでももう少し…と思ってしまった。拗れてしまった感情は難しい。
 「月へ」主人公の成長物語??重い。主人公が家政婦にした事、初めて担当する事案、絡み合って…。結局何もできない。
 「結縄」…これは日本の農業にもあるある話。種。例えばイモ。昔は作った作物からの種芋で次の作物を作ったけれど、今は作れない…というか、できのよくないイモしか作れません。種芋は種芋として買わないと…。これは実際起こった、起こっている話でしょうね。
 他、中国・台湾の絡んだ…正直重い話が多い。そういうのが好きでない人は避けたほうがいいです。重い作品が苦手な私には向かないです。ただ、作品としては素晴らしいと思います。これは本当です。