2024年4月16日火曜日

蜻蛉日記(講談社学術文庫)

 全訳注 上村悦子
(カバー裏より抜粋) 美貌と歌才をもち、権門藤原氏に求婚された才媛が人生の苦悩を赤裸々に告白する、平安王朝の代表的日記文学。
 
 愛が重いわー…という第一印象。源氏物語の六条御息所を思い出してしまった。美貌と才能とそれなりの家柄(一応貴族かな??藤原氏家門が正妻にするのだから)を持って生まれてしまったからのプライド。
 読みながら「ツンデレ」のツンだけでどーする!!!と。ライバルがいるのに ダメだろと。平安時代の女性の立場から考えると余計に…。もう一人の北の方が絶対一枚上手だったのだろうな。

 本当に女性の立場の弱さ。幸い子供が産まれたから…でなかったら…。本当、釣った魚に餌をやらないとはこの時代にピッタリと。あ、著者の実名は伝わっていない。藤原道綱の母とだけ。

 読んでいて辛い。楽しい記述より苦しみの記述が多いから。特に訪れない夫への想い。著者の家の前を通っているのに素通りとか、辛すぎる。夫のプライドから出家も許されない。
 
 これを手に取ったのは、時代の貴族の事情を垣間見たいと思ったからですが 、辛すぎました。マジで。