2011年3月19日土曜日

反アート入門 (幻冬舎)

椹野衣著
アートの歴史、西洋と東洋の価値観など、初心者にも分かり易い入門書。「反」の文字は現在の状況への著者の反旗だけれども、気張ることもなく読める。

 どうも「アート」という言葉が安っぽく感じるという人にお勧め。過去の歴史から、現在の様相まで分かり易く書かれていて、なぜ安く感じるのかを納得することもできた。「反」とついているけれど、何というか「提案」かな。
 驚いたのが西欧の現代美術で、作者が見方を限定させようと意図していること。作者に意図があるのはわかるけど、受けとる側も自由であって当然と思っていた。
 岡本太郎、かっこいい!!触れることのできる作品って大切だよね。東京かどこかで、視覚障害者のための触れる彫刻の美術館があったと思ったけど、それを知った時も、触れる感覚の大切さを改めて考えたんだ。もちろん貴重な美術品を守りたい気持ちも理解できるけど。