ジャン・モリス著 椋田直子訳
ヴェネツィアへの旅を通じ、その歴史に思いを馳せる。
血みどろの歴史です。上の方で土地や航路を取った、取られたをやっていると、地元民は大変だな…と。いろいろ恵まれた土地に暮らしていても、それ故にトルコ、ヴェネツィア始め諸国に酷い目に遭わされるのでは割に合わない。文章は淡々と美しくだけれど、読んでいくと、何とも言えない気分になる。
歴史についてはヴェネツィアよりに描かれているかな。著者は欧州の人だろうし、キリスト教徒だろうから仕方ないけど、やってることはどっちもどっち。歴史的内容についてはそれほど深く描かれていないし、歴史に興味を持つ人は別の本捜すべきかも。軽く触れたい人にお勧め。