クリストファー・プリースト著 古沢嘉通訳
(カバー裏より抜粋) 時間勾配によって生じる歪みが原因で、精緻な地図の作成が不可能なこの世界は、…中略… 死と狂気に彩られた〈夢幻諸島〉の島々には、それぞれに美しくも儚い物語があった。
読み始め、かなり退屈を感じた。本当に夢幻諸島の観光案内かよ?みたいな印象で。読んでいくうちに、作品の構成というか島々のつながりが理解でき始めて、色々な軸の物語が折り重なっている面白さに引き込まれた。もっとも物語が連続している訳ではないので、登場人物の名前が覚えられずに、何度もこの人物はこのエピソードの人かと確認に戻ったりしてたけど。あと、カウラーのエピソードは、時間軸が今ひとつ分からない。時間勾配の歪みによるものなのかな。
本文部分の紙質にちょっとびっくり。黄色い。日焼けかと思った。始めからだろうけど。