2014年10月24日金曜日

宇宙の眼 (ハヤカワ文庫)

フィリップ・K・ディック著 中田耕治訳
 (カバー裏より抜粋) 観測台から見下ろしていた見学者たちを、突然災厄が襲った。ー中略ー彼の知る現実世界とは、ほんの少し違っていた。

 カバー裏の解説に一言、ほんの少し違っていた…ってほんの少しかな??ディックの長編作品にしては珍しくラストが不気味に明るい。救いのなさがディックなのに。ちゃんとストーリーが通っているのも変…いや、小説として当たり前なんだけど。
 なぜマーシャが憎まれたか?理由は理解できる。本当に己の信念に基づいて生きている人間は、それができない人間に憎まれる。さて私は…マーシャの性格設定は理想だけど、なれないし憎む事もないけど、普通なら。でも憎む人間がいる事も理解はできる。マクフィークの弱さは普遍のもの。…で、精神世界では殺された人達は、現実では生きていた??でいいのかな。