グレッグ・イーガン著 山岸真訳
(カバー裏より抜粋) 究極の言語表現を可能にするインプラントTAPを使用していた詩人が、謎の死を遂げた。捜査を依頼された私立探偵が見た真相とは…
インプラント…これ欲しい…。マジで。著者の作品は「脳」をテーマにしたものが多いのですが、インプラントは他の作品にもよく出てきます。表題作の「TAP」はハードSFぽくて科学的な定義は私にはさっぱりです。でもその辺りをテキトーに読み飛ばしても面白いと思えるのは作品として凄いなーと思います。
個人的なお気に入りは「新・口笛テスト」。CM等で流れる曲をいつの間にか覚えてしまって口ずさんでいることありませんか?私はスーパーのテーマ曲に洗脳されていますww 一時イオンのお魚コーナーの曲に脳がやられていました。大した曲ではないはずなのにーです。これをテーマというか、人の脳に影響を与える音をCMに組み込んで大ヒットさせる話なのですが、この影響を過敏に受ける人達がいた。テーマが身近なのが面白いです。
「銀炎」は名作とされていますが、私はパス。病気に冒された人の症状を想像して…所謂「グロ注意」で…。
「視覚」もいいですね。視線というか見る事を考えさせられます。「ユージーン」は息子ひでーなお話。 「要塞」アメリカにはゲートといわれる地域遮断したいな壁があるそうですが(「ゲーテッド・コミュニティ」という本を参考に読んでいます)、これは身体的な壁です。あらゆるウィルスを無効化できるDNAを持つ人々の存在。移民問題をテーマにしたお話です。他も面白いです。お勧め。
最近グレッグ・イーガンに嵌っています。