2012年9月6日木曜日

似て非なる友について

プルタルコス著 柳沼重剛訳
(カバーより抜粋)これみよがしのおべっかい使いが相手なら話は単純だ。本当に厄介なのは、見え透いたやり口は使わずにすり寄ってくる連中である。ー よく人間を知る者ならではの観察眼がひかるエッセイ4篇。

 表題作は、所謂とりまきと云われる人達のことかな。利益が得られそうな時に寄ってきて、用が無くなったらさようなら。それだけならいいけど、周囲に毒をまき散らして、人間関係等ぶちこわすことも多いから困る。
 「健康のしるべ」…この時代から過食嘔吐していたのか…。食べることへの執着って怖い。述べられていることは、現代の健康本とたいして変わらない。ここで述べられていることを守っていたら、普通の健康は十分に望めそう。
 「爽快な気分について」…ちょ…自分より不幸な人を見て、自分の幸福を顧みて気分爽快…って、性格悪すぎ!!自尊心が爽快感を疎外しているという意見には賛成だけど…。これはね…。

2012年9月5日水曜日

創造者 (岩波文庫)

J.L.ボルヘス著 鼓直訳
(カバー裏より抜粋)詩人として出発したボルヘスがもっとも愛し、もっとも自己評価の高い代表的詩文集。

 ボルヘスの作品の中では、一番好きかも。日本人に好まれるタイプの作品でないかな? 短い大人の生々しいはずのお話を淡々とした童話…なんだろうな…詩集ではないし。枠に入れる必要はないか。絵本から絵をとった感じかな。

秘密の武器 (岩波文庫)

コルタサル著 木村榮一訳
(カバーより抜粋) 幻想小説の至高点を求め続けた短篇の名手コンサルタルの、その転換期の傑作「追い求める男」のほか、息詰まる緊張感をはらんで展開する四篇を収める。

 奇妙な感覚の短篇集。主人公の視点から描く、登場しない第三者が歯がゆいというか、何が真実なのかつかませない。高尚な作品群なんだけれど (皮肉とかではなく本当に)、つい、友人が自分の気に入らない第三者について話す時の私の感覚と、この作品集を読んでの感覚が似ているような気がした。

2012年9月3日月曜日

霊魂観の系譜 (ちくま学芸文庫)

桜井徳太郎著
(カバー裏より抜粋) 日本人は死をどのように理解し納得してきたのか。霊魂観の歴史を読み解いた名著。

 日本人の死の捉え方というより宗教観といったほうがいいかも。民俗学、のろい人形から柳田、折口両巨匠まで、網羅している。東北のいたこなどは幼い頃からTVなどで観てきたし、日本の一つの姿として理解できるのだけど、沖縄となってくると、元々琉球という国だったんだし、類似性はあるとしてもどうなんだろうと思った。沖縄についての考察は多くを割いてある。オカルトが好きな人は興味を持てるのでは、と思う。俗な話だけど、「初夜権」って日本にもあったんだ…。