2014年3月9日日曜日

時は乱れて (ハヤカワ文庫)

フィリップ・K・ディック著 山田和子訳
(カバー裏より抜粋) レイグル・ガム。新聞懸賞クイズに2年間ずっと勝ち続けてきた全国チャンピオンだ。ある日同居する弟夫婦の子供が、近所の廃墟からひろってきた一冊の古雑誌が引き金となって、彼を驚くべき真実へと誘ってゆく。

 ディックだなー、良い意味で。読み始めはごく普通の生活…懸賞で生活できるのかは疑問だけど…。その中に綻びができ始める。作られた箱庭、出口がない。考えると気が狂いそう。でも今作の主人公は正常。正常のまま自分の決めた道を歩んでいく。ディックの作品としては珍しい??箱庭の中に居た参加者が気の毒。マーゴ、ヴィック、サミーなんて子供で…。レイグルが居なくなった後、元に戻れるのか??ま、余計なこと考えずに箱庭からの脱出と真実 (ちょっとうーんだった) を楽しもう。