西崎憲編
(カバー裏より抜粋) 短編小説はこんなに面白い!十八世紀半ば〜二十世紀半ばの英国短編小説のなかから、とびきりの作品ばかりを選りすぐった一冊。
ホラーっぽいものからファンタジーっぽいものまで、幅広く収められている。純文系はないけど。お気に入りは「羊飼いとその恋人」。主人公のミス・ギレスピーは苦労の中で頑張ることに生き甲斐を感じる人。平穏な人生の中では彼女は、空気の読めないおせっかいなんだけど、苦労を背負うことによってその性格が良い方向に生かされる。ミス・ギレスピーの気持ちわかるわー。で実は導きが…みたいなお話で、オチもよかった。「八人のみえない日本人」もいい。こういう女いるよねー、みたいなお話。日本人の存在がよく効いている。特に気に入ったのを上げてみたけど、他のお話も良質。同じ編者の「怪奇小説日和 黄金時代傑作選」は正直いまひとつだったのだけど、こちらはわたしにとっては当たり。