2014年4月4日金曜日

遊星よりの物体X (アイ・ヴィー・シー)

監督 クリスチャン・ナイビー
(カバー裏より抜粋)極寒の極地に強烈な放射能を放つ空飛ぶ円盤が墜落した。ー中略ー 恐るべき姿を現した生命体を放置すれば人類は絶滅する。

 「遊星からの物体X」はこの作品のリメイク版で、原作はジョン・W・キャンベルの「影が行く」 。1951年制作の作品なのでツッコミどころは多いのですが、そういう事は無視しておけば、楽しめる作品です。配役などはありがちで、ちょっといっちゃってる科学者…こいつが生き残ったのが気に入らない…正義感の強い軍人とその恋人、その他大勢と物体Xといえばワンちゃんたち。モノクロの画面は夜の場面を際立たせ、黒い衣装の物体Xへの恐怖を盛り上げてくれます。ちょっと物体Xがフランケンシュタインの怪人みたいだったのは時代だから仕方ないか。SFもののセオリーをキチンとこなした作品です。現代のSFXやCGとは違う良さがあると思います。古いSF作品に私が好感を持つのは、昨今の作品の後を引くというか次回作を意識したエンディングではなく、きっちり終わらせてくれるところかな。「遊星からの物体X」は有名な名作ですが、原作の「影が行く」も名作なので、ぜひご一読を。