2012年6月9日土曜日

パロマーの巨人望遠鏡 上・下 (岩波文庫)

D.O.ウッドベリー著 関正雄 湯澤博 成相恭二訳
(カバーより抜粋) 二十世紀、新時代の天文学の発展は、望遠鏡の進化とともにあった。その基礎を築いたヘールは、資金・材料集めや技術上の様々な困難を乗り越え、次々と巨大望遠鏡の建設を進めた。

 技術的な部分はサッバリです。でも、面白い、面白い時代だったんだな、と。ヘール氏、天は二物…どころか、どれだけ与えたのやら。理系はばっちりで、セールスマンの才能もあって、熱意も情熱もあって…。周りを巻き込む力…凄い人がいたんだ。周囲の人々も凄い。基盤のために殉職した人、トラックの運転手からガラスの技術者になった人…。今、こういうのってあるのかな。ちょっといいことしか書いてないのかな…という気もしなくはないけど、読んでいてちょっとがんばろうか、と思わせられる一冊です。

パリの風俗 (白水社)

鹿島茂著
 バルザック、ユーゴー等々、パリを舞台とした小説の登場人物の職業。理解して読んでますか?私は適当に理解したつもりで読んでいます。あくまでつもりです。その職業についての一冊。

 で、書籍、そこそこの値段です…が、なんかカバーもカバー外した表紙、全然頑張っていない。こういう書籍ってもうちょっと…ね…。内容は結構楽しく読めました。小説の登場人物を題材にしてその職業について解説してあります。難しくないし、蘊蓄になるかな、という一冊。

2012年6月2日土曜日

プロディーの報告書 (岩波文庫)

J.L.ボルヘス著 鼓直訳
(カバー裏より抜粋)「鬼面ひとを脅かすバロック的なスタイルは捨て…やっと自分の声を見いだした」ボルヘス後期の代表作。

 ボルヘスにしては読み易い…というか分かり易い。でも、ボルヘスの持つ香りは残っていて、私は好きだけど。もしかしたら抵抗を持つ人もいるかもしれない。
 「じゃま者」は別の本で読んだ気がする。「ロセンド・ファレスの物語」連作の最期かな。そうだったのか…という感想。今までボルヘスは分かりにくいと思っていた人でも大丈夫だと思う。

明治劇談 ランプの下にて (岩波文庫)

岡本綺堂著
(カバーより抜粋)  劇評記者綺堂が見た数々の舞台の名優たちの思い出を綴り、明治の息吹を伝える。

 明治時代の歌舞伎を中心とした舞台、役者を実際に見てきた著者の随筆集。歌舞伎は余り詳しくはないけど落語が好きなので、話の内容はだいたい理解できるかな。歌舞伎を知らない人でも楽しめるとは思うけど。いざという時はGoogle先生もいらっしゃるし。歌舞伎をご存知の方は、今と昔を比較するのも面白いかもしれない。
 知らないこともたくさんあって、書生芝居…こういうのってどちらかと言うと左のイメージがあるけど、戦争便乗しているとか右左うまくやっているな。あと女だけの歌舞伎もあったのは知らなかった。宝塚みたいなもの?女だけというのは、うまくいかないのでは…という偏見を持つ私。
 明治を感じられる一冊と思う。