2012年4月20日金曜日

同時代史 (岩波文庫)

タキトゥス著 國原吉之助訳
 (カバー裏解説より) 希代の歴史家タキトゥスが、この同時代の壮大な歴史ドラマを、臨場感溢れる雄渾な筆致で記録したローマ史の大古典。

内容は皇帝ガルバから皇帝ウェスパシアヌスまでのローマの歴史。ウェスパシアヌスの二人の息子は顔見せだけ。失われた部分が多いようで残念。タキトゥス自身はフラウィウス朝の頃の人のようです。
タキトゥスの作品は読んでいてしんどい。ローマがめちゃくちゃ過ぎて…。裏切り、日和見の繰り返し。混沌とし過ぎ。意外と東海テレビの昼ドラ(今は知らないけど、昔はドロドロだった)好きの人には受けるかも。で、兵の権力が強すぎ。現場主義にもほどがある。しかも統制が取れてなくて、感情と勢いで動いている。集団って恐ろしい。現場の兵士がこういうのだと怖いね。民間人はどうしていたのやら。タキトゥスの著作は、浅くしか民間人について触れていない…というかこの時代の著作はこうなのかな?