2012年4月30日月曜日

検察官 (岩波文庫)

ゴーゴリ著 米川正夫訳
 文無しフレスターコフは、宿泊した街で検察官と勘違いされたのをいいことに、市長以下お歴々から金を巻き上げ、その妻や娘をたらし込む。そして一通の手紙を残して颯爽と去っていった。

 本来なら騙された側に同情すべきなんだろうけど、騙された側もまあ俗物揃いで、同情も湧かない。で、滑稽さを楽しんで読むことができます。俗物といっても、私たちも同類ですね。自分自身の愚かさを笑うと言ったところでしょうか。