2013年3月16日土曜日

茶の本/日本の目覚め/東洋の理想 (ちくま学芸文庫)

岡倉天心著 岡倉古志郎他訳
(カバー裏より抜粋) 岡倉天心が英文で書いた主著三部作(付『東洋の目覚め』)を収録。…中略…これらの著書で西洋思想に対する東洋思想の優位を説いて東洋の再生を宣言する。

 「茶の本」茶室という名のハイソな人たちのための劇場。何かなー…。庶民に向かって書かれた著作ではないので、上から目線も仕方ないのだけれど。茶の文化がもたらしたことの大きさは認めるけど、他の文化を貶めている印象が強くて…。例えばP57。同意できることも多いけれど、結局花を折る行為自体に何の違いもないのに、茶に関してのみ高尚になるって…??他を貶めることに排他的な印象と卑しさを感じてしまう。考え過ぎだろうけど。
 「日本の目覚め」あれ?と思う部分がいくつか…。歴史に詳しいわけではないけど、p160の女帝についての記述で、「女帝は男子の世継ぎがいても男女平等の序列にしたがって即位された」??そうだっけ?女帝は男子の世継ぎの繋の役割では…?他にもちらほらと。海外向けの著作なので、わざとこのように書いているのかな?とは思った。
 「東洋の理想」仏教のあたりは面白かった。