2015年12月18日金曜日

手斧が首を切りにきた (創元推理文庫)

フレドリック・ブラウン著 青田勝訳
(カバー裏より抜粋) 1940年代後期のアメリカ地方都市を舞台に、ブラウンが趣向を凝らして描く初期長編異色作。

 「著者は小説の合間に、ラジオ、映画、スポーツ放送、ビデオ、講演等の台本の形式を挟みストーリーを展開させ…」裏表紙に結果書くなよww 「形式を挟み」で読者を軽い混乱に陥らせてくれる。良くも悪くもなのかもしれないけどストーリーがぶつ切りになっているような気がする。元々短篇を好む私のようなタイプには読み易い。登場人物が少ないのも○。で、何が現実だったのか??が私の疑問。彼から観た現実は、エリーにとっての現実だったのか?? 理由はラスト。伯父さんの証言は彼の現実と食い違っている。真実は?父親の死も実際はどうだったのか??ま、何が真実なのかを追求するタイプの作品ではなくて、その混乱を楽しむ作品なのだろう。