2015年12月25日金曜日

水鏡奇譚 (ちくま文庫)

近藤ようこ著
(カバー裏より抜粋) 鏡子の家を探す旅の途中、護法童子、白比丘尼、外道丸…などによるさまざまな怪しい事件に出会う。そして二人は…。

 さまざまな怪異のなかの人間模様。絵柄がサラリとしているので、嫌らしい面も不快にならずに読めます。ワタルは決して正義の味方というわけではないけど、でも私も彼の立場ならこうしただろうと共感が湧きます。そして鏡子。無垢な少女。ぼんやりしているようで、決して守られているばかりではない。二人の旅が終わるとき…。気持ちのいい終わり方で良かった。