2010年9月4日土曜日

河童のおしゃべりを食べる (文春文庫)

妹尾河童著
著者が客人を招きまた招かれ、馳走し馳走され、馳走を肴におしゃべりを楽しむ。

 馳走される料理がおいしそう。楽しそうな雰囲気が余計おいしそうに感じさせる。おしゃべりが読者にはおいしい。ただ、私は他のシリーズを読んでいるので、他の著書とよく似た話が多いかな、みたいな印象もある。良く言えば安心して読めるという事。佐藤信氏の回のほか弁シリーズがよかった。ほか弁並べてつつき合うのっていいなー。とにかく気楽に楽しめる一冊。

2010年9月3日金曜日

読書案内 (岩波文庫)

W.S.モーム著 西川正身訳
モームの読書の手引き。欧米文学の紹介。

 「世界の十大小説」が面白かったので、同じ著者の同系列の作品を買ってみた。紹介されている作品で読んだ事あるのは、ポーだけでした。フローベールは「紋切型辞典」は読んでるけど、小説とは違うな。「世界の十大小説」を先に読んだせいか、淡々としすぎているような気がした。雑誌連載だったようで、文字数の制限もあったせいもあるだろう。ちょっと不満。ただ、著者の読書することへの考え方には同意する事しかり。楽しめない作品はつらいだけだし。つまらないところは飛ばせばいいとか、飛ばす事に妙な罪悪感を持っていたけど、飛ばしていいんだ。p69詩に関しても同じ事思ってた。詩は原語だろ、やはり。俳句が英訳されているけど、あれで理解できるのかな?あー、もちろんどんな作品でも原語で読むのが一番なんだろうけど、詩、俳句等は特に原語であることに意味があると思った。
 18、19世紀の欧米文学に興味のある人は一読するのもいいと思う。

2010年9月2日木曜日

失われた世界 ロスト・ワールド (岩波文庫)

アーサー・コナン・ドイル著 加島祥造訳
新聞記者の主人公は、女の戯言のために南米へ旅立った。そこは未だ恐竜や猿人が暮らす失われた世界だった。昔懐かし冒険活劇。

 某掲示板で「失われた世界なんて書いてる暇があったら、ホームズを書けば良かったのに」とか書かれていたのを思い出した。そんな酷い作品とは思わなかったけど。昔の冒険活劇、荒唐無稽だけれど、私はそういうの大好きなので問題ない。ハードSFを好む人にしてみたら噴飯物なのかも。荒唐無稽がダメな人は、この作品はパスしたほうがいい。ま、でも、昨今のライトノベルだってむちゃくちゃだし、この程度問題ないと思うけど。
 主人公の新聞記者が情けない、というかありがちのキャラ。グラディスが名声に靡く女ではなくて良かったじゃないか。チャレンジャー教授が個性強すぎて笑える。猿人が奴隷になったけど、外の人類が歩んだ道を繰り返すのね。この世界のインディアンたちの行く末が気になる。いずれ外の世界から…。
 最後は大円団。あらすじは王道で今更かもしれないけど、気楽に楽しめる一冊。

2010年9月1日水曜日

ハンニバル 地中海世界の覇権をかけて (講談社学術文庫)

長谷川博隆著
大ローマ帝国とカルタゴの将軍ハンニバルの戦いについて。小説ではない。

 実はハンニバルについて全く知らなかった。なんか映画になってたな、程度。でも知らない人でも判りやすく理解しやすい。戦略等も図が付いていてる。著者もあとがきで学生、一般読者を対称としていると述べてみえる。
 カルタゴ側に資料が残っていたらよかったのに。大概のローマ系の本はローマ贔屓で、ローマが勝利して良かったと結ぶものが多い。歴史は勝者によって作られるとは良く言ったものだと感心した。ハンニバルにもカルタゴ側にも言い分はあったろうに。結構長く生き延びていたのに驚いた。大人しく引退はできない人だったんだ。大人しくしていてもローマから睨まれていたし、結果は変わらなかったかな。