2010年9月1日水曜日

ハンニバル 地中海世界の覇権をかけて (講談社学術文庫)

長谷川博隆著
大ローマ帝国とカルタゴの将軍ハンニバルの戦いについて。小説ではない。

 実はハンニバルについて全く知らなかった。なんか映画になってたな、程度。でも知らない人でも判りやすく理解しやすい。戦略等も図が付いていてる。著者もあとがきで学生、一般読者を対称としていると述べてみえる。
 カルタゴ側に資料が残っていたらよかったのに。大概のローマ系の本はローマ贔屓で、ローマが勝利して良かったと結ぶものが多い。歴史は勝者によって作られるとは良く言ったものだと感心した。ハンニバルにもカルタゴ側にも言い分はあったろうに。結構長く生き延びていたのに驚いた。大人しく引退はできない人だったんだ。大人しくしていてもローマから睨まれていたし、結果は変わらなかったかな。