フィリップ・K・ディック著 浅倉久志訳
(カバー裏より抜粋) おとり捜査官フレッドことボブ・アークターは、上司にも仮の姿を教えず、秘密捜査を進めている。ーーだが、ある日、上司から麻薬密売人アークターの監視を命じられてしまうが…。
まず、やく中の連中にイライラしてしまう。いかれてる行動に自分を正常とする私は腹が立ってしまう。で、いかれた連中と暮らしているアークター。本人も物質Dをやっている。そして、同一人物であるはずの捜査官フレッドとボブ・アークターが、乖離し始める。一人の人物の脳の中で。この乖離していく状況が面白い。読んでいる私に軽い混乱をもたらす。最後に彼は捜査官としての任務を果たす…。元には戻らないのに…。やっぱりディックは面白い。