2015年1月16日金曜日

戦争における「人殺し」の心理学 (ちくま学芸文庫)

デーブ・グロスマン著 安原和見訳
(カバー裏より抜粋) 戦場というリアルな現場の視線から人間の暗部をえぐり、兵士の立場から答える。

 驚いたのは第二次世界大戦以前の発砲率は低かったと。どうしても映画などの影響で鉄砲をバンバン撃って人がバタバタ倒れるイメージが強い。そして「突く」という行為への嫌悪感。へーへーへーでした。自分が死ぬことではなく、人を殺すことへの嫌悪感。実際の現場に立ったことのない人間には当然理解できないことです。そして、その嫌悪感を減らすためのプログラム…。映画やゲームの影響も述べられています。そこら辺りはどうなんだろ?みたいな感じもあります。…ゲームにもよるけど。薬剤も使われている…。ゾッとする。間に空間があると嫌悪感が減るというのは理解できます。最近の戦争…のイメージは米国・欧州側が空爆で、その相手側がテロ・白兵ですね。
 良書です。でも非常に気分が悪くはなりました。