2010年11月16日火曜日

最新世界周航記 上・下巻 (岩波文庫)

ダンピア著 平野敬一訳
 十七世紀海賊が、航海を重ねながら綴った手記。

 海賊の手記、イギリスという国自体が海賊を奨励していた時代だったような。文章自体は淡々とした印象。訳の人がそういう文章を書く人なのか、元々そんな感じなのか分からないけど。略奪やら戦闘やらをやっているのだけれど、簡単に物事が起こりすぎているような感じを受けてしまう。実際は酷い状態なんだろうな。内容は海賊行為の他自然、風俗やらの記述が多く、とても興味深い。ウミガメさん、食べられ過ぎ。ダーウィンも航海の手記を書いているけれど、こちらの方が読み易いかな。著者の「自分はこんなに判断力等に優れているぞ」という感がちょい鼻につく気もした。