ネヴィル・シュート著 佐藤龍雄訳
第三次世界大戦勃発、核汚染から残されたのは、南半球の一部地域のみ。忍び寄る放射能汚染、人類滅亡までの人々を追う。
たいてい人類滅亡ものだと集団の暴動やパニック、ヒステリーが描かれるのだけれど、それが一応あるのだけれど、淡々と描かれていて人間の心理、最期の迎え方に重点が置かれている。私は赤い箱の薬を飲む勇気があるかな。自分の子供に注射する勇気を持てるだろうか?まー、平気で自分の子供を虐待する親いるからね…。
登場人物の行動、感情、理解できるし切なくなる。スウェイン…故郷に帰りたかったんだね、メアリ…誰でも自分は大丈夫と思いたいさ、タワーズ…軍人で海の男で、モイラ、オズボーン…らしい死を選んでいる、私は…フラウド氏だな。ヤバくなるまで飲み続けて、勢いで自決するかな。実際は酷い暴動起こるだろうし、…宗教関係がほとんど描かれていないことに今気づいた。終末には付き物なのに。