アーサー・C・クラーク著 山高昭訳
ラーマ2が出現。再び調査隊が組織され突入した。それぞれの思惑が交錯、地球はラーマを危険と見做し、核弾頭を発射する。
前作より人間臭くなってしまった。叙情詩的な部分は無くなり、人間たちの思惑が交錯する。ここから先主人公は最終巻までニコルという女性。ラーマ人なども登場。正直、がっかりした。本当に普通のSFになってしまったから。宇宙人の描写とか止めてほしかったよー。
否定的な事ばかり書いてしまった、ごめんなさい。ストーリーとしては、山あり谷ありで面白いです。ラーマ3の中で地球より乗り込んだ地球人が、地球と同じ組織を作り上げる。当然と言えば当然。その中でニコルは自分の正義を貫く。そして最後まで自分の生き方を自分で選択する。その当たりは気持ちいい。その子供達はそれぞれの生き方を持つが、母であるニコルのロボット(だったっけ) を生活の中に置くものも現れる。ニコルの絶望…は大げさだけれど、それは自分の存在への否定にもつながるだろう。あー、こういう展開って2001年宇宙の旅でもあった。続刊がだんだんと人間臭くなっていくのよね。