プルタルコス著 柳沼重剛訳
エジプトの神、イシスとオシリスについて、プルタルコスがギリシャの視点から述べる。
イシスとオシリスの伝説からエジプトについて色々と考察している。神話に興味のある人なら楽しめると思う。訳注もよくできていて、本文と合わせて楽しめた。内容としては、プルタルコスがエジプトを第三者の視点から見ているのではなく、ギリシア人の観点から述べている、何とかギリシアと結びつけようとしているという印象を持った。
プルタルコスは学識の深さで有名な人だけど、自分で色々こじつけているのだということに驚いた( 訳注p190辺り参照 )。でも考えてみたら、近代から現代にかけての偉い学者さんも、自説に拘ってトンデモ言ったりする人もいたよね。いつの時代も…ということか。