2010年9月12日日曜日

華氏451度 (ハヤカワ文庫)

レイ・ブラッドベリ著 宇野利泰訳
本を持つ事を禁じる時代、焚書官の主人公は、不思議少女と手にした本によって運命を変える。

 主人公が酷く間抜けに感じた。感情だけで走って冷静な判断ができないタイプ。読みながら「何だ、こいつ」状態。ごめん、私の嫌いなタイプだったんだ。自分を一つ上において、人を見下しいるのがどうにも…。奥さんのほうが理解できる。こんな亭主、つきあってられないし。最近、レイ・ブラッドベリが デジタル書籍批判したっけ。私はこの「華氏451度」という作品は、紙云々より思想弾圧への批判と受けとっていただけに、ちょっと…だった。本の形ではなく中身だろ。( 絵本やアート系の本の形からの表現物は別 ) 読む事とそこから考える事が大切であって、形ではないと思うんだけど。言っておくが、私は本の形は好きだし、読むなら紙の本がいいと思っている。けれど、デジタル書籍の利便性やそちらの方が読み易いという人がいるのは当たり前だとも思う。で、日本人は自炊を始めました。
 最後に解説が載っているんだけど、ちょっとズレてる気がした。とりあえず本を読む読まないと人間性は関係ないだろ。私は一般よりは読むとは思うけど、嫌な人間だぞ。私は本は娯楽と考えているから、叡智とかどうでもいいし、解説の人とは相容れないかも。