クリフォード・アレン著 小林司訳
精神療法の歴史が分かりやすく述べられている。ただし原著が1953年刊行( この時点で改版 )なのでかなり古いようだ。
心理学の入門編として、私のような一般人にも分かりやすい。元々は公開講座の原稿だったと述べられている。
読み出して驚いたのは催眠術が神経症等の治療に用いられていた事。おまけに外科手術…気分が悪くなるので考えない。
フロイトの持ち上げ方がすごい。現在はそうでもないとか読んだ覚えもあるけど、どうなのかな。ユングの項は分かりずらかった。文章が難解になったというか。ユング、クレッチュマーの分析が雑誌の占いに似ていて笑えた。いや、もちろん雑誌が真似ているんだけど。「あなたは○○タイプ」とか分類するのはこれが元になってるのかな? あと、パブロフの功績の大きさに驚いた。パブロフ=条件反射のイメージしかなくて。考えてみれば条件反射は脳に関係あるのだから、心理学とも通じていて当然なのか。犬を用いての実験は、なんか人間との共通点も多くて人間も動物だなと改めて思った。
神経症の睡眠療法に興味あり。ネットで過眠に悩んでいる人の書き込みをみたことある。思いっきり寝てよくなったと。どの位だったかな、一週間かな。私も過眠で悩んでいたので試したかったけど今の環境じゃ無理。それに風邪で一日寝込んだだけで腰痛くなるんじゃとてもとても。
読みながら、出てくる事例を自分の周囲の人に当てはめてしまう。あれこれ推測するのも楽しい。嫌な奴だな、私。