金田鬼一訳
第2巻には57話、「コルベスさま」「青ひげ」などが収められている。
鍵の話はバリエーションが多い。シチュエーションが違うだけだが。なぜみんな開けてしまうんだろう。開けなければ開けないなりの面白い話が作れないかな。「木の馬」は千夜一夜にあった。こういうのは片方から片方に伝わったということなのか? 各地で自然発生するの?? 「水のみ百姓」は日本にも類話があると注釈に書かれているが、ヨーロッパと日本、伝わるには遠くないか? 大陸経由で時間をかけて伝わったのかな? 日本の昔話とよく似た話といえば「死神の名付け親さん」。これは落語に同じような話があった。落語のオチはロウソクに火がつかず寿命を終えるのだが、童話の方はオチが2種類あるらしい。死神から逃げ仰せるオチが収録されていないのが残念。どこかで読んだ記憶があるので別の出版社で掲載されているかも。
最後に収録されている「のんきぼうず」の聖ペートルス、使徒は他の話では嫌な感じなのだが、この話では妙に優しい、というか世話好き。主人公ののんきぼうずに振り回されているのが面白い。