ソースティン・ヴェブレン著 高哲男訳
有閑階級の文化と経済との関係…でいいのかな。「顕示的消費」がポイント。
( 私の脳みそには )難しかった。私程度が読みこなせるレベルではないが、私なりの楽しみ方で読んでみた。例えば日本と比較したり当てはめてみたり、現代の有閑階級を考えてみたり。いろんな職業が酷い言われかたしてる。弁護士なんて「委曲を尽くした略奪的な詐術行為にもっぱら従事するものであり」(p256より) 。まあ、その通りなんだろうけど。今も昔も変わらない。カフカとか読んでいて、なぜ生活が苦しいのに女中を置くのか不思議だったが、この本を読んで理解できた。
「野蛮文化」というのがよくでてくるのだけど、定義がよくわからなかった。どの辺りの時代だろう。ローマ以前? ギリシャ神話時代かな。その頃は英雄的行為が尊敬を受けたけど、文明化で富が尊敬を受けるようになった。自分は金を持ってるぞーと「顕示的消費」を頑張ったそうだ。それが庶民にも影響を与えたというような事が述べられていたけど、クレジットカードとの関係を考えるとなかなか面白い。クレジットカードで「顕示的消費」がガンガンできる時代なんだから。もちろんそれが破綻している真っ最中でもあるのだが。日本もブランド品でがんばってたな。昔、自治体に1億円配ってたっけ。それも結局「顕示的消費」に大半が使われてなかったか?? 議員さんという有閑階級はやたら銅像立てたがるよね。ちょうど今オリンピックをやっているのだが、これも国単位の「顕示的消費」だよね。スポーツに関しては、もっと色々述べられている。別にいい悪いじゃない。( 銅像はブサくだからやめてほしいけど ) 一つのお金の回り方なんだと。著者自身は文章中に「批判ではない」とのことを述べられている。( でも刺がある )
もう一度自分の生活を見つめ直してみよう。何のためにこれを買うのか、これを行うのか。一つ一つ考えるのも楽しいかもしれない。