2010年3月1日月曜日

朝のコント (岩波文庫)

フィリップ著 淀野隆三訳
下層社会の人々を描いた短編集。

 コントとは日本語のコントと同じ意味に受け取っていいのだろうか? 滑稽な話、風刺の聞いた話、のようなもの? 文化、国、時代の違いで、笑いどころがよくわからない。理解できる話もあるけど。といいながらも一気に読み切った。何となく面白い。訳も読みやすくていい。「サタンの敗北」爺さんがサタンをやっつける童話にありそうなお話から「めぐりあい」男女の哀愁を感じる小品まで幅広い。「ほどこし」は落語になりそう。爺さんの屁理屈が面白い。
 作風は全然違うが、星新一氏( いやフィリップ氏の方が古いのだが )を思い出した。