2010年6月13日日曜日

母なる地球 アシモフ初期作品集3 (ハヤカワ文庫)

アイザック・アシモフ著 冬川亘、他訳
アシモフの初期短篇集の第3弾。作品ごとにアシモフの解説が付いている。

 1巻から3巻まで、大御所に対して失礼なものいいになるけど、成長がよくわかる。これに収録されている作品は「チオチモリン」以外はどれも好きだ。「再昇華チオチモリンの吸時性」は理系の知識があればきっと面白いのだと思う。論文のパロディだから。面白みの分からない私、涙目。この作品に関するエピソードがアシモフの解説に述べられているが、これは面白い。表題作にになっている「母なる地球」、地球万歳的な作品にも見れるけど、白人優位主義に対する批判を感じた。風味に関して、今現在、地球に住みながら失われかけているような気が…大袈裟かな。「赤の女王のレース」卵が先か、鶏が先か?こういうタイムマシンものを読むと頭が混乱する。では、その化学の教科書が古代ギリシャになかった場合の世界が存在してこそ、現在の届いた世界が存在するのであって…あれ?わかんない。
  アシモフが名前が通った存在になっても、自分をプロの作家と認識していなかったのは意外だった。すごい現実主義。著者の経歴を改めて読んでみると、作品の見方も変わってくる。