2010年6月17日木曜日

われはロボット (ハヤカワ文庫)

アイザック・アシモフ著 小尾芙佐訳
映画「アイ ロボット」の原案 (でいいのか? 原作ではないし) 。アシモフの描くロボットの歴史。有名なロボット三原則について作品中に考察されている。

 「アイ ロボット」は映画館で観て "まあ、面白いかな" とい感想を持っていた。今回この作品を読んで、何となく曖昧に観ていた部分が補充された感がある。中々奥が深い。作品は「キャルヴィン博士」が関わってきたロボットに纏る事件を短篇の連作の形で掲載している。読み進むにつれ、だんだんとロボット三原則の解釈が複雑になってくる。人間の脳が進化して感情の面で複雑になってきたように。最後はロボットの支配か…。アシモフはこれを肯定的に描いてみせてるようにみえるけど、私には逆を述べているようにも感じた。特に好きな作品は「うそつき」。キャルヴィン博士、怖い…。でも気持ちは理解できる。
 この作品はいまタイトルに「完全版」とついて出版されてるけど、どこか変更があるのだろうか?