2010年6月23日水曜日

人さまざま (岩波文庫)

テオプラストス著 森進一訳
ギリシアの市民の性格を分類し、描く。いつの時代も人はそう変わらないものだと思わせてくれる。手軽に楽しめる小品。

 ギリシア関係の本というと、どうしても神話や英雄、政治家、哲学者となってしまうけど、これはそこら辺にいる人の性格を分類し、描き出している。時代、国、文化によって礼儀作法、風習、しきたりは違うけれど、 人間の根本ってそう変わらないのだと思わせてくれる。今でも「いるいる、こういう奴」と思えるし、自分自身にも当てはまったり。身構えずに楽しめる一冊。